モチーフ - ”いやし”と”緊張感”という、一見相反するもの
私、平岡良は18歳から本格的に絵を始めて10年以上描き続けてきました。そして、き
たる5月30日より、伊勢丹浦和店にて初めて絵画の個展を開催させていただく運びとなり
ました。学生時代は人とは違う個性的な絵を目指していましたが、現在は身近な自然をモチ
ーフに、いやしと緊張感を兼ね備えた作品を目標に筆を握っています。自然は人間が根本的
に必要としているものであり、鑑賞者にも余計な段階を踏まずに受け入れられやすく共感を
得やすいといえるのではないでしょうか。
モチーフ - 樹木
私は樹木を描く機会が多いのですが、心理学ではバウムテストと言って、被験者に木を描いてもらい、そこから人格や心理状態を読み取るものがあるそうです。
私が描いている樹木も、もしかしたら自身を投影した自画像的側面があるのかもしれません。必要以上に人と違う事や絵を描くことに大袈裟な理由が求められる時代ですが、今は少し長いスパンでみて自分なりの表現を獲得できればと考えています。
技法
制作には一般に日本画と呼ばれるものを使用しています。日本画の画材は扱いが難しく、
需要も減少しているために値段の高騰や生産中止などが相次いでいます。日本画材を使い続けることによって、昔から伝わるものの存続につながればと考えて使用しています。