宝居智子日本画展　「アジアに生きる命」　＠伊勢丹浦和店にて開催

期間：　2013.8.21　（水）　～　26　（月）

時間：　10：30～19：30　（最終日は17：00まで）

場所：　伊勢丹浦和店　7Ｆ＝プチギャラリー

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「水兵リーベ僕の船・・・・」

高校の化学の授業で覚えましたね。

このメンデレーエフの周期表に載っている元素全てを持つと言われている国「カザフスタン」。

この豊富な資源の国で宝居智子は制作しています。

まだ国としての歴史が浅いので、日本人には今ひとつピンと来ないかもしれませんが、13Ｃ始にはチンギス・ハンが治めていた巨大な帝国の一部でもありました。そう言えば何となくイメージが掴めるかもしれません。

いえかつての「シルクロード」と言えば、もっと分かりやすいですね。

私たちが古来から使ってきた唐草文様や松喰い鳥・・・これらは西洋からシルクロードを経て日本に入ってきました。

私たちの歴史と文化の源に最も貢献してきた道だとも言えるでしょう。

このたびそんな土地に縁を得て、日本画家の宝居智子はカザフスタンで制作しています。

今回の個展では、カザフスタンの伝統的な文様、民族衣装、植物、人物と、日本のそれらを比較し、それぞれの違うアジアの美しさ、生命の力を表現します。

ぜひ法居智子の作品から日本とカザフの美の歴史を紐解いてみてはいかがでしょうか。

＜＜作家からのメッセージ＞＞

カザフスタンは旧ソ連時代、セミパラチンスク核実験場にて1949年から1989年の40年間に合計456回の核実験に使用されました。実験場からの放射性降下物によっておよそ20万人の付近の住民が直接的な健康被害を受け、現在でも健康の問題を抱えている方がいる現状です。

日本は、広島、長崎への原爆投下や、2011年に起きた東日本大震災による福島第一原子力発電所で発生した原子力事故で深い傷を負いました。画家として出来ることはとても無力ですが、皆が安心して暮らせるよう、「平和」への願いを込めて美しい自然や文化を描き続けて行きたいと強く思います。

私、日本画家の宝居智子（ほうきょ　 ともこ）は、この度、伊勢丹浦和店のプチギ ャラリーにて宝居智子 日本画展「アジアに生きる命」を開催する運びとなりました。私は今年の５月よりカザフスタンにて生活をしております。日本と違う気候、文化の地で生活をすることは絵の制作にも大変良い刺激になっております。制作以外の日はなるべくカザフスタンの色々な地へ取材に行き多くの自然と触れ合うようにしています。

作品では、日本で古くから使われている、天然岩絵の具を使用して描いています。天然岩絵の具は天然の鉱物を砕いた絵の具のことです。最近では、ガラスと顔料からできる新岩絵の具や、方解石に染料を染付け作られる、合成絵の具などもありますが、伝統的な天然の岩絵の具のみ作品に使用しています。天然の岩絵の具の他に、紙や絹、墨、胡粉、金箔、膠など、全て天然のものにて制作しております。

今回展示では、カザフスタンでの動植物、伝統的模様、民族衣装と、日本の植物、伝統模様を描いた作品を大小含めて２３点程展示予定です。カザフスタンと日本、それぞれの持つアジアの美しさや、生命力を感じて頂けたら嬉しいです。 私は展示会場に終日在廊しております。作品を展示するだけでなく、会場に在廊し少しでもご来場下さった皆様にお会い出来たらと思います。日本画のことやカザフスタンの事など質問がございましたらぜひお尋ね下さいませ。 お時間がございましたら是非ご高覧を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。