槇冬菫 書と篆刻展 「ことばのかたち」 @伊勢丹浦和店

~さてもめでたし~

12月18日(水)~24日(火)

雪やこんこ 霰やこんこ 降っては降っては ずんずんつもる

宣紙 唐墨、190×595mm

 

2013年12月18日~24日(火)

 

10:30-19:30(最終日17:00終了)

 

伊勢丹浦和店 7F = プチギャラリー

 

作家は期間中毎日来場します。

 

 

槇冬菫について(略歴など)

 

 

 

ダウンロード
ダウンロードして印刷してください。
槇冬菫DM表.jpg
JPEGファイル 443.4 KB
ダウンロード
ダウンロードして印刷してください。
槇冬菫DM裏.jpg
JPEGファイル 329.8 KB

田子の浦に 打出でてみれば 白妙の

富士の高嶺に 雪は降りつつ

山部赤人、90×90mm

 

もうすぐお正月。

 

新年を迎えるにあたり、お正月にふさわしいことばを展示いたします。

 

 

 

縁起のよいことばを用いたもの、来年の干支「馬」をモチーフに中国の古典を作品にしたもの、

 

冬をテーマにした唱歌を書いたもの、百人一首を書いたものなど…

 

 

 

今展は「さても、めでたし」ということで、金銀箔下地に書いたり、着物の帯に書いたりもしています。

 

表装の多くは、和布(昔の着物)を使っています。篆刻(てんこく)でも、十二支や鶴、亀、梅、松などお目出たいかたちを彫ったり、百人一首を彫っています。

 

また、ライフワークにしている「万葉集」や富山・城端の庵唄なども書いています。

 

 

 

一年ぶりとなる伊勢丹浦和店での個展、さてもめでたい「ことばのかたち」をご覧ください。

 

牧野洋洋 檀車煌煌 駟騵彭彭 維師尚父

時維鷹揚 涼彼武王 肆伐大商 會朝清明

 

詩経より

宣紙 和墨 日本画顔料、404×586mm

 

私の上に降る雪は 真綿のやうでありました

(中原中也)

宣紙 和墨 白抜き剤、273×220mm

 

 

技法・材料・道具

 

書について

紙: 主に中国宣紙を使用しています。和紙よりも植物の繊維が短いため、にじみやすく、淡墨の書を書くのに適しています。

墨: 唐墨(中国製)、和墨(日本製)ともに使っています。ブレンドして用いることもありますが、当日の気候に応じて、水の量を加減しながら、必要な分量を唐硯で磨ります。前展に引き続き、白抜き剤も使っています。

筆: 山羊、イタチ、胎毛筆などの筆を使っています。

 

篆刻について

石: 中国浙江省昌化市産の昌化石、浙江省青田市産の青田石を用いています。

木: 中国の水印版画の技法を用い、シナベニヤに彫りました。

印泥(篆刻用の朱肉):

油、顔料、もぐさ(よもぎを乾燥させ、裂いた繊維)を練り合わせたもの。日本製もありますが、中国製を使っています。油分が多いため、石との相性が良いように思います。

 

花の色は移りにけりな徒に 我が身世にふるながめせしまに

小野小町、58×58mm