期間: 2013年12月11日(水) ~ 12月17日(火)
時間: 10:30 ~ 19:30 (最終日17:00まで)
場所: 伊勢丹浦和店7階 = プチギャラリー
今年3月に訪れたイタリアの古い町や村、
更に花をモチーフにした作品を展示いたします。
伊勢丹浦和店では6度目になるこのたびの展覧会です。
ぜひご高覧ください。
細迫 諭 略歴
1966年 広島市生まれ
1991年 国際瀧冨士美術賞受賞
1992年 東京造形大学絵画科卒業
1994年 東京芸術大学大学院油画技法材料研究室修了
現在無所属 個展を中心に発表 東京造形大学非常勤講師
2001年 グループ展/伊勢丹浦和
2003年 個展/伊勢丹浦和(以後、2005、2007、2009、2010年開催)
2004年 三人展/ギャラリー上原(以後、6回開催)
2006年 個展/仙台三越(以後、毎年開催)
2009年 個展/札幌三越
他、銀座、広島、横浜、名古屋、岡山等個展多数
木片に描く作品では、スギやケヤキ、桜の木などを用い、その自然な形態と木目を生かした作品に仕上げています。木はそれ自体が生命を持ったものであり、神秘性を感じさせるものでありますが、木の本来の木目や節が、そのまま氏の絵中の棚やテーブルの木目になり、更に氏がテンペラで細密に描き込んだ節目と融合し、じっと見ているとどちらが本物か分からなくなってきます。木片の厚みと金箔を用いた装飾、それに氏が自分で手作りする箱のような額と一体となって、オブジェのような佇まいを見せています。
主要なモチーフとして、主に果物を用いています。イチジクや石榴、プルーン、ぶどうなどの果実は写実的でありますが、その接地面の境界・影などを巧みに表現し、その存在感と非現実感を同時に描き出しています。氏の描く果実たちは、静物でありながら何かの象徴のように思われ、時にはそれに人格と尊厳を備えているように見えます。またある時には神や自然に捧げられた供物のようにも見えます。
果物の背景に時おり描かれる南欧の風景は、細迫氏が取材を重ねたものです。乾いた大地や古城を背景に描かれる果実たちの姿は、いっそう意味深長に思われます。
定番となっている果実をモチーフとした作品に加え、定期的に取材に訪れるイタリアの街並や教会などを描く作品も展示します。特に今年3月に訪れたイタリアのトスカーナ州やウンブリア州の古い町や村などを描く新しい風景シリーズも展示予定。更に花をモチーフにした作品も展示予定しています。
イタリアへ通う旅が、モチーフやルネサンスの美術を訊ねる巡礼のようにも思えるので、この展覧会名をつけました。