長谷川 理奈 loopdrop
日時 : 2013.6.1(土)~ 6.8(土) 11:00-19:00 (最終日は17:00まで)
場所 : ギャラリー上原にて開催
毎年、(財)社会生産性本部という機関が発表する「今年の新入社員は○○型だ」というネーミングがあって、ジェネレーションとその時代に流行ったものとのユニークな結びつけがされる。
思わず笑ってしまい、よくひねり出すものだと感心する。
長谷川 理奈が卒業して世に出た春は残念ながら震災があり、このネーミングは中止になったが、候補としては「はやぶさ型」というのが挙げられていたそうだ。最初は制御不能になったり音信不通になったりするが、きっと還ってくるというもの。宇宙好きの長谷川にしてみたら、もしこのネーミングがなされていたら喜んでいただろう。
画家としては珍しく文学部出身の彼女は、大変な読書家である。
しかも分野を問わない。
理学系の本を読み、その思考回路に新たなパスを作っていくことを好む。
物理が好きであり、宇宙に思いを馳せ、そしてグルグルまわるものが好きである。
「さざえ堂が好きでしょう?」
前に質問したら、その通りだった。
少なくはない画家が作品のモチーフ選びで苦労するなかで、彼女は次々と描きたいものが浮かび具現化できる才がある。文学部出身ということも功を奏しているのだろう。イマジネーションが広がり続けているようだ。
そして夢のなかを漂うような背景に、浮かぶ主題。
見つめ続けていると、私たち鑑賞者も彼女の頭のなかにワープできるようだ。