期間 : 2014年 2月26日(水) ~ 3月4日(火)
時間 : 10:30 - 19:30 (最終日は17:00まで)
場所 : 伊勢丹浦和店 = 7F プチギャラリー
作家は27日以外は在廊します。
いつものように月は空にあります。
今日は曇っていて見えなくても、雲の向こうには
変わらず同じ姿でそこにあるのでしょう。
まったく気に留めない日もあります。
ふと、窓から覗く満月が眩しくて眠れない夜もあります。
月には不思議な引力があります。
昔から絵にしたり、歌にしたり、物語にしたり、多くの作品に登場します。
きっと多くの人が描かずにはいられないのでしょう。
私もそんな月の引力に引き寄せられました。
月は幻想的で不思議な存在です。フィクションへの入口のように思います。
今回の個展は「見えない月を眺めるように。」と題しまして、
月を描いた版画作品を中心に展示いたします。
江戸時代に盛んだったという「月待信仰」。
月が昇るのを待って人々が集まり、祈願をしたそうです。
浦和には兎の狛兎で有名な調神社がありますね。
私も今年の初詣には調神社に参拝しに行きました。
そんな浦和での3回目の個展になります。
月日が流れ忘れられていくもの、消えていくもの、
そしてどこか懐かしくて不変的な、そんな風景を愛しく思い、
木版画という技法で下絵→彫る→刷る、の3工程を積み重ねて、一つの作品に仕上げます。
作品になった風景たちはまた新しい表情をして、新しい発見をくれます。
この展覧会を通して、多くの方にそんな風景たちに出会って頂けたら嬉しいです。(鈴木)