期間:2015年9月29日(火)~10月6日(火)
時間:10:30-19:30 (最終日は17:00まで)
場所: 伊勢丹浦和店 7F = プチギャラリー
うわ風(上風)とは、草木達の上を吹き渡る風という意味です。
生命に満ちた草木のうねりが、自然を、そして私たち自身が生きているということを感じさせてくれます。
岩井綾女の描いた原野の風景を見ると、いつもエミリー・ブロンテの「嵐が丘」が思い出されます。主人公達の愛憎の主題は別として、物語には通奏低音のように、ヒースの丘を吹き抜ける風の音が聞こえ続けるからです。
野分、花風、松風・・・・・古来から日本人が使ってきた風を表す言葉はいくつもあります。今回のテーマ「上風」は、「萩の上風」のように秋の季語でもありました。しかし植物の上を吹き抜ける風が、もともとの意味ですので、この度は秋に留まらず四季の風を表現したいと思い、このタイトルにしたそうです。
幼少の頃から山や野に囲まれた環境のなかで育った岩井綾女は、草木を抜ける風を頬に受ける時、その湿度や強さや方角や匂いから、季節や天気や様々な気配を感じ取ることができたでしょう。そうした彼女の描く「風」だ、と私は思います。アールデビュタント2013出身の彼女の成長を、ぜひ感じて頂きたいと思います。
岩井 綾女
1987 埼玉県熊谷市生まれ
2007 二紀展入選07,08,09,10,12,13,14(東京)
2009 埼玉大学卒業
2011 上越教育大学大学院修了
2013 アールデビュタントURAWA2013(伊勢丹 浦和店)
2014 イレブンガールズアートコレクション(大阪・宇都宮・池袋・広島)
アールデビュタントURAWAの足跡ーそれからー(伊勢丹 浦和店)
その他多数