絵画三人展　浮遊する想い　＠　伊勢丹松戸店

ヨーロッパの街並みを描いています。最近はイタリア、フラ

ンス、ベルギー、ドイツ、ボスニア、チェコ、そしてクロアチアをよく描いています。 

学生時代を米ネバダと伊フィレンツェで過ごした彼女は、

美術史やヨーロッパの歴史に関心も深く、年間かなりの

回数をヨーロッパに渡り取材をしています。性格でしょう

か。彼女の描くヨーロッパは決して重厚沈欝なヨーロッパ

ではありません。遠近法を半ば無視した伸びやかでダイ

ナミックなラインと、透明感あふれる明るい配色で彩られ

たヨーロッパの街は、キラキラと祝福の光を受けて輝いて

見えます。 

主にキャンバスを支持体にし、それにジェッソなどで陶器

のような下地を作り、油絵具で描いています。最初に引

いた木炭のラインは一番ポテンシャルが高いダイナミズム

がありますので、最後まで残すようにしています。 

萩原始は、艶やかでビビットな色彩で故郷の山（群馬）や、沖縄の海、一面の花畑などの美しい風景を描いています。これらの絵には時折、マンタ（史上最大のエイ）が登場します。作者や私たちの分身でもあるこのエイは、異空間を飛ぶが如くフワリフワリと画面を漂います。

2015年の個展では、熱烈なファンになってくださるお客様が誕生するなど、反響を呼びました。

主要なモチーフとして、主に果物やヨーロッパの風景を用いています。

古い教会は、彼が最も力を入れているテーマの一つでもあります。巡礼のようにヨーロッパ詣でを繰り返し、大切に取り上げているモチーフです。

テンペラ絵具で細かくハッチングを積み重ねて描く作品は、静謐で、古い時の流れを湛え、そして光と影が人間の営みのドラマを感じさせます。